vol.326 外道のエゴ
2024-10-19
・武蔵と小次郎のエゴ
・真剣勝負の現実
・死と対峙する生き方とは
・武蔵の心休まる時は?
・これがわかればいいよということ
餅巾着さんの最後の方にですね、前回餅巾着さんやりましたけれども、
『「武蔵」ですが、予習のために井上先生の
「バガボンド」を読み直しました。
祈りの描写や、武蔵とエゴとの付き合いが
描かれており、興味深いです。
お読み頂きありがとうございました。
一段と寒さが増しておりますので、
ご自愛くださいませ。
餅巾着』
武蔵ですが、予習のために井上先生のバガボンドを読み直しましたとありますね
で、色々書いてあります
35部品の武蔵ですね
絵物語を読んだ方はですね、
武蔵も小次郎もそれぞれエゴはあるんですよね
小次郎のは全然薄いんですけれども、
武蔵は前々回も言いましたように、
出エジプト記にあったようなですね、エジプトから出てきた
まあ奴隷たちの中にいた、弱肉強食の中にいた集合魂の一人ですけどもね、
もう人殺すことなんかなんとも思わないような
食べ物の為ならですね人を、仲間を蹴落としてでも食べ物を確保するとあるいは金を…
金つか、金?宝石類?
ま、そういう金品だよね、を収奪するのも厭わないという人ですね
小次郎の方はですね、あんまりそういうことなくて
薄いことは薄いんだけれども、やっぱ我は強いんですよ
我が強いって言ったら変だけれども、負けん気が強い
ピュアはピュア…両方ともピュアなんだよ
強くなりたいというか、勝負というか、負けたくないという部分においては
ピュアなんだよ二人ともすごく
そっちの方向性ね
だから方向性を持ったエゴ、純粋なエゴ、ピュアなエゴを持っているっちゃ持っているよね
そのためなら何でもする、命をかけるという奴だよね
実際、当時の剣豪というか、チャンバラのね
そういう人っていうのは、もう刀、刀を出して真剣ですよね
今の剣道とは違うから、真剣でこうやってやるわけですよ
だからもう手首切られたらおしまいなんだよ
剣道みたいにちゃんと面が入らなきゃだめだとか
ちゃんと胴が入んなきゃだめだとかじゃないんだよもう本当に
この辺切っただけでもう勝ちなんだよ
はっきり言って動かなくなったら
だから怖いですよ すごく
切っ先がちょっと首こと切れたら、もう動脈切れたらおしまいでしょ?
で、足のすね斬られても動けなくなるからおしまいだし、腱斬られてもおしまいだし
で、勝ったとしてもお腹でも刺され…
こうやっているうちに刺されてたら、その傷がもとで死んだりとかありますよね
だから本当に死と対峙してずっと生きていくわけでしょう?
だから今みたいな生ぬるい時代じゃないから、
その生き方も剣豪として生きているわけだから、一瞬先は死なんですよ
だから死と対峙、本当にする生き方をしていかないと、
要するに寝ているときでも、いつ寝込みを襲われるかわからない
特に武蔵なんかはですね、武蔵殺したら、その当時日本で一番の剣豪だったわけだから
武蔵どんな形でもいいから、殺したら自分が一番なわけでしょ?
そういうやついっぱいいるわけよ 馬鹿だから
その小次郎とか武蔵みたいにピュアな人間ばっかじゃなくて、馬鹿もいっぱいいるわけ
名さえ、名声さえ手に入れれば仕官ができる、
仕官というのは殿様に仕えて禄…禄つか給料がもらえると思ってるやついっぱいいるわけ世の中に
(禄…官吏や封建武士の受ける給与。)
だから武蔵の首が取れたらいいから
寝込みに…その一なんだっけ?
イノシシ捕るこう、網があるんですよ 山で
網引っ掛けたらさすがに武蔵もやっぱダメだよ、そのときはそれは刺されて死んじゃうから
だから武蔵は寝るときでも油断はしてないですよ、やっぱ
寝る、まず位置をちゃんと特定するし、小次郎もそうよ
小次郎女好きだから女の家にしょっちゅう転がり込んでいるけれども、そういうときでも
絶対刀がそばから離さないし、いついかなるときでもこう…
斬り込まれても、自分は応戦できる態勢はちゃんと整えてるよね
だから…心休まる時がないか?というと、そうでもないの
そういう生きざまが心休まるのよ彼らは
その死と対峙して、ぎりぎりのところで生きてその…
なつうの?目一杯で生きているわけじゃないですか
ところが、普通の人というのは、何かその…そこまで踏み込まないわけよ
前回、前…何回か前に藤井聡太さんの将棋の話ししたじゃないですか
そこまでやんなくていいよっていう、要するにそこまで指さなくても、もう勝ち、
もう99%勝ちですよというときに、ギリギリの線で勝つわけ藤井聡太さんは
もう本当ギリギリ危ないところで、
そんなところまでやんなくていいよというところで読み切って指すわけね
一歩間違えたら死ぬわけよ 負けるわけ
そういう生き方でも楽しいんだよ
幸せなの
それがわかればですねいいよ、ということですね
今日のお話しはここまで